ヒトノモノ
猛進する愛
会社の前で田中君を待つ。
すると目の前に一台の高級車がクラクションを単発にならして停まった。
助手席側の窓が開けられると、「よぉ!!」と田中君が顔を覗かせる。
「田中君?!」
「乗って♪」
そう言われてあたしは助手席に乗り込んだ。
「田中君、こんな高級車乗ってるんだ?」
「独身貴族ですから♪残念ながら他に金使うところないからね・・」
「なるほど・・・」
「さて。昼飯まだだろ?先にちょっと食ってくか♪」
「うん♪」
あたしたちはデパートの最上階にあるレストランに行った。
日曜日のランチタイムということもあって混んでいた。
田中君は順番待ちの紙に記名をしてあたしの元へくる。
「あと、4組待ったら俺たちだから。」
「了解♪」
待っている間、あたしたちは他愛も無い話で盛り上がった。