隣の狼にご注意を♥
お母さんが家を出てくなんて、
想像もできないよ。
そう考えると、川崎くんは
とても辛い思いをどれくらい
抱えてるんだろう…。
どれくらい辛かったんだろう……。
それを少しでもあたしが
軽くしてあげられるのなら…。
自分の部屋の前まで来て、足を止める。
一度ドアを開けようとしたけど、
静かに手を離して、
もうひとつ奥の部屋へと足を進める…。
「…どうしよう」
勢いでここまで来ちゃったけど、
チャイムを押そうか迷い中のあたし。
だって、朝のあの態度じゃ、
絶対に話してもらえないだろうし…。
かといってここまで来て、
戻るっていうのもどうかと思うし…。
それに、あこちゃんの《お願いっ!》って
声が、耳の奥の方に残ってる。
そのまま押す覚悟が決まらないまま、
その場をうろうろウロウロ……。