CHERRy


「ごめんね?」


「いや?気にしてねーし。
それに、加奈が愛されてる証拠じゃん?」


"太一はいい兄貴だよ"

そう優しい微笑みで言うもんだから天使ヒロちゃんだと思ってたのに。


「でもさっき"ヒロちゃん"って言ったよな?」


「そ、それは…」


「問答無用!」


悪魔ヒロちゃん、降臨…


「合わせて2回…加奈、分かってるよな?」


「〜…っ!1回だけだからねっ」


「2回って言ってるのに?」

「1回なものは1回っ!」


「なら1回でいーや。

長めでよろしく♪」


そう言った後、ヒロちゃんはこちらを向いた。


と、言うか心の声ですら"ヒロちゃん"なのに、今さら直せるはずがなーいっ!
< 47 / 71 >

この作品をシェア

pagetop