CHERRy
「誘っただろ?」
「誘ったわけじゃ…」
「いーや!あれは誘ったね。
それにやられた…から。」
「から?」
「今度は加奈が責任取れ」
「っはー?」
疑問を投げる前にヒロちゃんに抱き締められた。
「ヒロちゃん?」
「もう、離れないからな?
加奈の唇を知った。温かさを知った。体温は…これからだけど、」
「もうっ///」
「けど、これから知りたい。もっと色んな事。
だから、離れんなよ」
意地悪でもなく、照れることもなく。
ヒロちゃんの黒い瞳には私が映る。
もう、逃げられない。
その、真剣な瞳から──…
「当たり前だよ」