Happy Smile
「大丈夫ですか?」








やっと先輩も落ち着いて会話が出来るくらいになった




「ごめんね?」





「いえ別に大丈夫です」





「いや―…でも結衣ちゃんがプランダースで号泣ね―……ぷはっ…くくく……駄目だ思い出しただけで1週間は笑える…ははは」





「私でよければ忘れさせてあげますよ?」




「どうもすみませんでした」





「………」







「は〜もう、一年分くらい笑ったかも…」



「いい加減忘れて下さい」


机にうなだれてそんな事を言ってる先輩に私は冷たく言った








「あっそうだ!!」




いきなりガバッと起き上がった先輩は「すっかり忘れてた」とポケットに手を入れた






「?」






「結衣ちゃんっ!」



「はい?」





「あ―んして?」




「全力で拒否していいですか?」





「だ―めっ」





「………」






一向に食い下がらない先輩……




「もう……」



私はしょうがなく口を開けた





それを見て先輩は嬉しそうに笑うと「はい、あーん」と言いながら私の口に何かを入れた















カリッ…サクサク……







あっココアクッキーだ…




口の中にクッキーの甘さが広がった





「とっても美味しいです」




私が素直に言うと先輩は「でしょ?」とニッコリ笑った












「ふふっ」





先輩が笑うとなんだか心が暖かくなる








だから、私もつられて笑ってしまった



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