変人執事とツンツンお嬢様
そうこうしているうちに、登校の時間。
「弥呼さま、お薬は……」
「学校に行ってから飲む。」
「かしこまりました。必ず飲んでくださいね?」
そう後押しされ、小さく頷きながら薬を受け取った。
そんなに心配しなくても、ちゃんと飲むのに。
「では、参りましょう。」
「…あぁ。」
高校の制服は、チャコールグレーのブレザーにスカート。
スカートにはチェック柄が入っていて、リボンは学年カラーの赤。
中学ではセーラーだったから、新鮮でいい。
「よくお似合いですよ。」
「そ、そんな世辞はいらないっ……ほら、遅刻してしまうだろう。」
部屋を出る前にもう一度鏡の前に立った私に向かって、おかしそうに笑う。
またからかって…
「お世辞などではありませんよ。弥呼さまは本当にお美しい。
とてもキラキラしていらっしゃいます。」
掴みどころがイマイチわからない「執事」に、呆れてしまう。
でも、このカタチが
私たちの距離や関係をそのまま表したものなのだろう。
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