幸せの音が響く
中学の時、ある一部の男子が冗談で私に告白してきた。

その男子と仲がよかった女の子達も一緒になって「バカじゃない!?」と言った。 


派手でやんちゃで、その女の子達と水澤さん達は同じ空気を持ってるから私は水澤さんが苦手。

苦手なのに・・あの時の男子や女子達と同じ事言うから・・・つらい。



「ねぇ、響と別れてよ」

「え・・」

「だってアンタと響が付き合うってムカつく。
ずっと響のこと狙ってたのに何でアンタに取られるわけ?
マジ、ムカつくんだけど。てゆーか、響って結構チャライよ?そんな奴が本気になるわけないじゃん」


ムカつくのは分かるけど、鷹野君のことをそんなふうに言ってほしくない・・。


「鷹野君はチャラくないと思うし、それに好きな人のことをそういうふうに言うのはちょっと・・」

「はぁ?私が好きなのは顔なんだけど。やっぱ男は顔でしょー!!」

「だよねー♪」

「てか、私と釣り合うのここで響ぐらいじゃん?
まぁ、他にも色々男いるけどさぁ♪」

「きゃはは!!可那強すぎ〜ぃ!!」


・・・顔って・・・。
そりゃぁ確かに鷹野君はカッコイイと思うけど、でもそれだけって――


「そーだ。響がチャラくないって言うならいい事教えてあげる。
私、何回か響とヤッたことあんだよね」

「えッ・・!?」

「まぁ、付き合ってるわけじゃなかったけど。
でも付き合ってもない女と簡単にしちゃうんだからどうだろうねぇ?」




嘘――


嘘だよ・・・。鷹野君はそんな事しない――

そんな人じゃない――




「最後にもう1回だけ言うけど、響と別れないとどうなるか分かってんでしょうね?」

「・・・・」

「じゃぁねッ」

「自分の立場よく考えろっつーのッ!!バーカ!!」

「キャハハ」












足が動かない。


水澤さんの話を信じるわけじゃないけど、頭が混乱してる――










信じたくないッ


信じないッ!!












鷹野君はそんなコトしないッ!!!!


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