光の魔法を君に
「・・っく・・!」
村の敷地内に入った途端吐き気を感じた。
紛れもなく・・・
ち 、の匂い。
「っう・・!ごほっ・・・」
我慢できなくなってしゃがむ。
暫くして落ち着いたときに
「太陽!!」
愛華と陽太が走ってこちらへ来た。
「・・・陽太!愛華!!」
2人の無事な姿を見てホッとする。
「・・・よかった。」
「太陽・・・どこに行ってたんだ・・・」
陽太でさえこんな時は焦っている。
なのに、俺は焦っていない・・・かもしれない。
「・・俺は丘の上に・・お前らは?」
「あたしたちは・・苺摘みに。」
2人して顔を見合わせる。