光の魔法を君に
「おいで、黒月。」
手を出せば、しっくりくる重さ。
黒く、光る刃が当たり前のように俺に応える。
「・・・こく・・づき・・?」
あれ?とでも言うように黒月を見る。
「なんで、・・・黒いの・・・?」
ゆっくり、黒月に手を伸ばす。
「・・・あぁ・・・。2本、あるんだよ。」
もう片方の手を出して剣を呼ぶ。
「これが、夢羽の見た白月。」
白く、光る細身の剣。
黒月とは対照的に輝く。
光にかざせば、妖しく光る。
「・・・対話、出来るんだね。」
ポツリ、といった言葉。
「・・・ジェルノアは、応えてくれない。」
寂しそうに2本の刃を見つめる。