AZZURRO
ビュウッ!!

その時
突風が2人をすり抜けた


「キャッ!」

「!!?」


あまりの強さに
目を覆い
少しよろめく


「カヴァリ様?
ご無事ですか?!」

すぐに
カヴァリに声をかけたが
返ってきたのは酷く妖艶な声だった


「お前が…異世界の姫か…?」


!!??

なんで知っているの!!?


私の素情はクリス様の側近しかからないはず


雪乃はゆっくり瞼を開ける

すると
バルコニーの手すりの上に
飴色の肌をした男が立っていた

月明かりに照らされるのは
男の背中から生える漆黒の翼…


「黒い翼!!?」


初めて見るその姿に
雪乃は絶句した

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