差別
「あら、給食は自分の教室で食べないの?」
「うん、こっちで食べた方が美味しいみたいだから、いいかなぁ?」
 平岡さんのその一言で周りの雰囲気がガラリと変わって、いままでの借りてきた猫が急に明るくなったのは、「橋本安男」君だけではなく悠太達皆の顔もほころんだ。
「給食食べたら、ドッヂボールしようヨ」
「うん、いいよ。皆強いの?」
 坂口君が橋本君に言うと、その後はクラスの男子と一緒にグラウンドに駆けて行った。

 お昼休みのあいだに皆の心が打ち解けて、午後の授業が終った時に明日は週末だから、絶対来た方がいいと皆は口をそろえて言った。
「明日は土曜日だから、小野先生のお話があるんだ。おもしろいから来ないかい?」
「絶対に、来た方がいいよ!とにかくおもしろいから!」
「明日も来るんだろう。小野先生の話しは楽しいから!」

次の日の教室には、橋本くんがもう来ていて彼の担任の松岡先生と話していたら、小野先生が後から来て松岡先生と二人で話して、橋本君は今日までこのクラスで授業を受ける事になった。
「小野先生、昨日は私が休んだ為に、ご迷惑をかけました。」
「とんでもない、もうお身体はいいのですか?」
「ハイ」
「それでは、今日までこの子を宜しくお願いします。」
 その日も、教室の中は和やかな雰囲気のまま過ぎていった。この平和な教室の時間がそのまま続くと信じていた。
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