気付いたら、悪魔の腕の中。




 ゆうちゃんがあたしに話しかけてくるはずないのに・・・



 「こんな時間に何してんだよ」



 距離が近くなって、よく見るとジャージ姿。
 もしかして走ってた?
 



 「か、買い物頼まれて」




 どうしよう。
 嬉しい・・・。
 こんなところで出会ってもシカトが当たり前だったから。


 ところがゆうちゃんから鋭く睨まれて・・・
 ハッとした。

 そうだ。あたし・・・
 ゆうちゃんに関わっちゃいけないんだった!





 「じゃ・・・行くね。おつかれさま」


 あたしはもっとゆうちゃんといたい気持ちを抑えて歩みだした。



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