気付いたら、悪魔の腕の中。



 「環?なんでメガネなの?おはよう」

 教室に着いて耳に入ってきた第一声がこれ。
 潤ちゃん、話の順番おかしくない?



 「コンタクト入んなくてさ・・・まじ辛い!」


 苦笑いしてみせるけど、潤ちゃんは心配そうな顔をした。




 「なんかあったんでしょ?」

 さすがというか、わからないわけないよね。



 「まあ、いつものことさ。ちょっとダメージおっきいけど」




 「環さ・・・神宮寺は、」



 と潤ちゃんが言いかけたところで、山ちゃんが入ってきた。
 ほんとタイミングよすぎ。


 「あとで話す」と潤ちゃんは自分の席に戻っていった。




 ねえ、潤ちゃん何を言いかけたの?


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