近々未来な彼
耳元で囁かれる衝撃的な言葉。
体温が一気に上昇してくるのがわかる。
至近距離だから?
好きになるとか言われたから?
何?これ、この急展開。
天地がひっくり返されたような、こんなことありえないよ。
私きっと顔だって真っ赤だ…。
こんな表情みられたくない。恥ずかしさと悔しさが交錯する。
熱を持った顔を隠すために俯いたまま立ち上がった。
勢い余って華奢な椅子が安っぽい音をたてて倒れる。
「馬鹿なこと言わないで!占いするふりしてナンパなんじゃないの!?こんなの占い詐欺じゃない!」
にわかに口元が動いた。
何か聞き取れないくらいの小さな言葉を唱えているように。
「そう思えばいいよ。」
そう言って余裕の笑みを浮かべる。
「しらない!!もう行くから。」
男の子は何か言っている。
だけど私には聞こえない。
投げ出して、その場から逃げるように先輩の居る映画館にむかった。
わけのわからない敗北感。
あの笑みに私は負けた気がするんだ。
*