magnet


ようやく放課後。


に、私は教材を運んでいた。


先生に言われるまで日直だとは今の今まで気付かなかった。そんな日直の今日の仕事は教材を資料室に戻す事らしい。


一人で廊下を歩いていくけれど、これくらいなら行けると鷹をくくったのが間違いだで誰かに頼めば良かった。


後悔しながら歩く内に腕もキツくなっていて、それがもう必然のように教材が手が滑ち落ちて廊下に盛大なくらいばら蒔いてしまった。


「うわー……」


このせいで一気にまた運ぶのが気だるくなったけど、やらなければいけない事だから仕方ない。周りにいた人が優しいだけ感謝で、ちらほらと拾ってくれて渡してくれた。


だけど手伝ってはくれない。皆、励ましの言葉などを投げかけて、そそくさと帰って行くのだ。


……そりゃそうか。私だって知らない人を手伝おうまでは思わないよ。


また重い教材が再び手元に返ってきた。


痛い腕を堪え、教材をちゃんと持ち直して前を見ると見る度ウザくなる姿を発見。






< 12 / 215 >

この作品をシェア

pagetop