magnet


私は絶対に見つからないと思われる場所にいた。


図書室の奥の奥。本棚の陰。


誰もこの場所には来ないだろう。イベント中に来るなんて物好きはきっといない。


実際に今現在も誰もいないわけだし。


天井をボーっと見つめながら貰ったでっかい飴を舐めて座り込んでいた。


誰も来ないなら。と脱ぐのもめんどくさいのでそのままの格好で。


飴を加えながら近くにあった本に手を伸ばしてみるも、本なんて読むの好きじゃないからまた戻す。


何やってんだろ。私。


「はぁ……」


学校自体休めば良かったかも。


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