magnet
歩みよりもせず、微妙な距離。
湊を見ると情けない表情を浮かべていた。目の上のガーゼがそれをさらに強調させる。
「……なんで着いて来るんですか?」
「心配?だから?」
疑問系ながら言うと、湊は長く息を吐いた。
「今は、放っておいてもらいたいです」
「何で?カッコ悪いから?」
「っ――!そう……です」
一瞬、反発しようとする様子を見せたけれど、すぐに俯いてしまった。
カッコ悪い……ね?勢いづいて言ったことを実現出来なかったから?私には分からない。分からないけど、
「……カッコいいよ」
「え?」
「最後まで諦めなかったのはカッコいいよ。だから、そんなに落ち込まなくてもいいと思う」
驚くほどスルリとその言葉が流れて、照れとかそういうのは全くと言っていいほど無かった。
湊は、小さく笑った。