magnet
――
「心菜?」
「はい!?」
ハッとして意識を戻せば愛架が顔を覗き込んでいた。しまった。トリップしてしまっていた。
「ま、まぁ。うん。否定はしないって事で」
「へーえ?」
「言っとくけど、興味あるとかそんなレベルだから」
興味ある=少なからず好意がある。じゃ可笑しいかな別にいいよね。人それぞれで。
……でも、湊はどうなのだろうか?喧嘩腰じゃなくなったけど実際は表面だけとかだったり。
「……」
人の評価考えるのなんて、私らしくないな。最近変かもしれない。うん。変だ。
もう考えないって決めたのにね。少しだけ自嘲気味に笑った。