幼なじみ改造計画
「そうだっ!!」

「え、なに、どうしたの急に立ち上がって!?」

 わたしは画期的な事を思いついた。

「自分の事がキモイって、自覚させればいいんだよっ!!」

「は、なにが……?」

 要は簡単、恵子の言う通り、オタクは現実逃避から二次元に走ったのだ。

「恵子、わたし達は、現実を生きているもんね」

「……え、なに急に、良い事っぽい事言い始めてんの?」

「うん。だからねっ、オタクは現実に自分がどう見られているか解からないから、あんなキモイ事が平気で出来るんだよっ!!」

「あんなキモイ事って? なに、言ってんのアンタ? 大丈夫?」

「あ……はは……。と、とにかく、自分のキモさを理解させてあげれば、オタクがどういうものかって、自覚するよねっ?」

「え、ああ……まあね」

 そう、そうだよ。
 冬馬は解かって無いんだよ。
 オタクが……どれだけキモイ存在かって言うことをさ!!

「恵子、わたしがんばるよ!!」

「……うん、がんばって。わけ解かんないけど……」

 そうなれば、早速、実行だ。


 その後、具体的な案を実行に移す段取りを……
 わたしは新学期早々、授業の間、必死に計画を練ったのであった。
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