シュークリーム
差し出されたのは、見慣れたロゴの入った箱だった。


「なに?」


「シュークリーム」


村上君の言葉にキョトンとすると、彼が小さく笑った。


「お前、寝言で『シュークリーム』って言ってたから、さっきそこの店で買って来た」


説明を聞いた途端、頬がカッと熱くなった。


寝言で『シュークリーム』なんて、まるで食い意地が張っているみたいで……。


とても恥ずかしくなってしまった。


だけど、村上君はなにも言わずにただ優しく微笑んでいた。


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