Escape from the DEAD
芹を睨む紅の視線はあくまで鋭い。

その視線に気圧されながらも。

「な、何ですか…一緒にくっついて眠った方が、要だってあったかいじゃないですか」

芹は反論する。

要の腕にギュッとしがみつき、放さない。

「……!」

その態度が紅を苛立たせる。

「お前は自分の都合だけか、来生!相沢を少しは休ませてやろうとは思わないのか!昼間お前の事を散々守って、こいつは疲れてるんだぞ!」

声を荒げ、紅は芹を怒鳴った。

「に、二階堂先輩…」

あまり感情を露わにしないタイプだと思っていた紅の激昂ぶりに、要も驚く。

「そ、そこまで言わなくても…芹も悪気があってやった事じゃないんだし…」

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