十人十色~君の声を聞かせて~
「……同情なんかいらないぞ」
男の子はボソッとつぶやいた。
またゴミ漁りを始める。
「あの……えっと……」
わたしはおどおどしながらその作業過程を見ていた。
するとしばらくしないうちに、男の子は何かを取り出した。
……それはどう見ても……りんごの芯では……?
それを口に入れようとした男の子に、
「わーっ!! ちょっとストップストップ!!」
といって手を止めた。
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