十人十色~君の声を聞かせて~
しばらくして、その服をきたホームレスくんがお風呂からでてきた。
ちょうどハンバーグをテーブルに並べていたときだ。
「……服を貸してくれるのはありがたいが……」
眉間にシワを寄せるホームレスくん。
「ゴメンね? それしかサイズ合いそうなのなくて……ぷぷ」
その服は、フリルのついたピンクのワンピースで。
明らかに女物。
おばあちゃんが高校入学祝いでくれたものの1つだけど、サイズがすごく大きくて。
それ以前にワンピースとかあんまり着る機械ないんだけど……。
とにかく、男の子が着るものではない。