水色王子とピンク姫
ちらっと長谷川君を見ると、バッチリ目が合った。
恥ずかしくなって慌てて目線を外し、俯いた。
っつか、雪佳はいつメール打ってたの~!?
「春香、ど~したの?」
「べ、別にっ」
雪佳を見ると、雪佳は口に手を当てて、必死で笑いを堪えていた。
あんの悪魔王子め…!
「そーいえば、麻里に彼氏いたって知ってた?」
「えっ。美由紀も、知らなかったの?」
あたしに話してなくて、美由紀には話すってのはないと思ったけど…。
「先輩らしいよ」
「えっ」
美由紀は目を見開いた。
確かに、麻里はいつも、
『彼氏にするなら、やっぱし同い年がいい!』
って言ってたからな~。
驚くのも、頷ける。
その時、チャイムが鳴った。
「じゃー私、教室に戻るね」