<<side続編>>双子とあたし。
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控え室に来た。
私を鏡の前にあった椅子に座らせると、悠太は私が座った目線に合わせるように腰を屈めた。
見えた瞳の奥はまた私が写っていて、そして滲んでいた。
「……強引だよね、こんな行動」
紡がれた言葉には不安が漂っているのがわかった。
私の頭を優しく包み込むように撫でた。
「俺、わかったんだ」
「わかった…?」
「昔、悠斗が強引に物事を片付けようとしていたことが幼稚だって思ってた。それは俺とは違うと考えていたから…、―――――…でもっ!」
私を強く抱き締める。
私が今朝『壊して』と言ったのを反映するように、身体も心も抱き締められた。
「俺は、嫉妬深い…」
「うん」
「俺は、強引だ…」
「うん」
「俺は、……俺は、俺はっ!」
「いいよ…」
私は比較的自由な方の右手で悠太の背中を擦った。
「嫉妬深くても、強引でも、それが悠太にかわりないなら私は一生愛し続けるから」
「薫…」
「悠太、大好き」
見つめあった後、私たちの唇は重なった。