あんたとあたし。


 ついさっきまでの二人…修と彩の顔が浮かんだ。


 彩は知らなんだよ。あたしが彩にベタ惚れだって。修が彩にあたしよりも惚れてるって。


 修もだよ。なんで、あんなに笑ってんの。

 笑えないよ。


 泣けてくんの。だって、あんなに幸せそうじゃん。うれしすぎだって。



 

 バスに揺られながら考えた。




 今日の啓、おかしかった??


 気のせい?


 啓、真剣な顔、してたよ。…でも、いつもフザけけんのに?

 啓、「また」言うからって言ってたよ。…あいつの「また」は、二度と来ないって。





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