‐hide‐ハイド

「高松君に近付くな」




最後にそう吐き捨てて、集団は去っていく。


…高松君?


高松って、福島さんの彼氏だよね?




近付くなって、どういうこと?


2人は付き合ってない…?



頭の中で、ぐるぐるとそんなことを考えているうちに、福島さんはいなくなっていた。



「あれ?…私も教室いかなきゃ!」



慌ててその場を去った。



◇◇

教室に入ると全身傷だらけの彼女が平然と席についていた。


痛みなんか感じさせない表情で。

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