風神I
「最近、よく辛そうな顔をする。」
「そんなこと…」
自分自身、辛そうな顔をしてるつもりなんてなかった。
「屋上に行くって出ていくときが一番辛そうな顔をする。」
紫音はどんどんあたしを追い詰めていく。
「何があったか、話してくれ。」
紫音の寂しそうな顔に心が揺れる。
それでも…
「…何でもないよ。屋上まで上がるのきついなって思ってただけ。」
あたしは二人を置いて歩き出した。
「「…………ッ。」」
二人は寂しそうな顔をしてあたしを見ていた。