読めない手紙
私宛てに届いた小箱。
お母さんの趣味で取りつけた、家に不釣り合いなおしゃれな洋風のポスト。
今朝、その小さなポストをちょっと覗いてみたら、ポストにぴったりはまるように収まっていた。
送り主もわからない怪しい小箱。
ただ、その上に乗っかっていた白い紙に、青いペンで
“ To rami ”
と書かれてあった。
「らみ、学校行かないの?」
ドアの外からお母さんの声が聞こえて、慌てて小箱を鞄の中に突っ込んだ。
「今行く!」
お母さんにこの小箱のことは言っていない。
だって変なもの入ってたらどうするのって、取り上げられちゃうかもしれないでしょ。
「いってきまーす!」
「らみ!お弁当!」
「ありがとっ」