読めない手紙
「あらっ、シュンくん!らみも!どうしたの学校は」
当たり前だけど、お母さんは学校に行ったはずの娘が幼なじみに手を引かれて帰ってきたもんでビックリしてる。
「今日、休みなんです」
「あらそう」
あらそうってお母さん……
「家の鍵忘れちゃったんで、お邪魔してていいですか」
「いいわよいいわよぉ。散らかってるけど」
「構いませんよ」
お得意の爽やかスマイルでさらっと言う。
この笑顔に騙されて、お母さんは『シュンくん素敵になったわね』なんて言う。
「あとでお茶持ってくわね」
「いいですよ、気にしないで下さい」
「まぁ…」
お母さん、目がハートです。