悲恋歌〜hirenka〜悲しい恋の唄。
『真紀〜、遅かったやん!何しとったんよー』
アタシの煙草を勝手に吸いながら【琢磨】は拗ねた素振りをする。
アタシは【琢磨】が加えた煙草を
無理やり取って灰皿に捨てる。
「アタシの勝手に吸わんといてくれる?」
アタシは冷たく言い放った。
『別に付き合っとんやしええやんか〜、冷たいなぁ』
【琢磨】は頬をふくらませる。
「あぁ…その事なんやけど、別れてくれん?」
【琢磨】は一瞬固まったが、すぐに笑った素振りを見せ
『冗談キツイって〜(笑)』
と言った
「冗談じゃないねん、もう限界。アタシと別れて」
アタシの真剣さに気づいたのか【琢磨】の表情はみるみるうちに変わる。
『なんで?』
「まだ分からんの?ええ加減気付いたら?」
『だからなにがやねん!!!』
【琢磨】は、急に大きい声になりアタシに怒鳴る
「まぁとりあえず無理なもんは無理やねん、今までありがと」
『はっ?お前、俺から離れんって言ったやんけ!!!あの言葉は全部嘘やったんかいや!?』
「うそ。」
アタシはもう完全に冷めきっていた。