悲恋歌〜hirenka〜悲しい恋の唄。
最近、【拓也】と遊ぶ事は減っていて
久しぶりに会ったアタシたちの会話は弾み、うるさいほどに盛り上がっていた。
【拓也】の連れの見知らぬ男は、【拓也】と一緒に裏の仕事をしている先輩だそうだ。
『そうそう、人一人で大体●●千万くらいかな…』
なんだかヤバイ系の臭いがプンプンするような話で盛り上がっている中、
【拓也】は思い出したように話題をかえてきた。
『そういえば、あれから弘樹とどうなん?』
いきなり【弘樹くん】の話題をアタシに振ってくる【拓也】に少し疑問を感じた。
「別に普通やけど…」
そう冷静に言い放つアタシを押しのけて【麻衣】は【拓也】にいやらしい目をしながら言う。
『普通なんてもんじゃないで!!もぉ、まぢでラブラブ!!弘樹くんも真紀にゾッコンって感じやし〜〜!!』
必死に伝えようとする【麻衣】の話を聞いた瞬間【拓也】の目が変わった。
そして【拓也】はアタシを軽蔑するかのように鼻で笑った。