月の下でキスと罰を。

 ドンドン。ドアを叩く音。


「おい、瀬良くん」

「……」


 小田桐の声だ。瀬良は、玄関まで行って立ち止まる。

「居るんだろ、開けてくれ」

「小田桐、さん」

「どうした」

 瀬良が、ドアに向かって言葉をかける。


「陽性……だった」


 ドアの向こうの小田桐は無言。

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