さよなら、片思い【完】
微妙な沈黙に耐えかねてわたしは敢えて明るく彼に話しかけた。
「ゆっ、由香里さん、本当綺麗だよね!わたしもこのリップ使ってみようかな?」
「…唯はつけなくてもいい」
そうだよね。わたしがこのリップを使ったって由香里さんみたいに綺麗になれる訳じゃないしね。
「悪い。言い方キツかった。唯はそのままで充分って言いたかった」
わたしの心を知ってか知らずかわたしを慰めようと頭をポンっとする上原くん。
触れた頭がポカポカするような、
「上原くんの手ってすごいね」
「ん?どうして?」
「落ち着くの、上原くんに触れられると」
「落ち着く、だけ?」
色気のある瞳に見つめられてわたしの心拍数は急上昇した。
「上原くんってズルい」
「すごいの次はズルい?どして?」
恥ずかすくて、絶対赤くなってる顔を見られたくなくてギュッと彼に抱きついた。
「上原くんといるといつもドキドキするの。だから、ズルい」
「もっとドキドキさせてあげたいけど、唯さん残念。時間です」
ほら、と言う彼と同じく時計に目をやると学校に行く時間になっていた。
「あっ、行かなきゃね」
「だな。今日は講義昼までだろ?一緒に昼メシ食おう」
そう約束してわたしたちは一緒にマンションを出た。
「ゆっ、由香里さん、本当綺麗だよね!わたしもこのリップ使ってみようかな?」
「…唯はつけなくてもいい」
そうだよね。わたしがこのリップを使ったって由香里さんみたいに綺麗になれる訳じゃないしね。
「悪い。言い方キツかった。唯はそのままで充分って言いたかった」
わたしの心を知ってか知らずかわたしを慰めようと頭をポンっとする上原くん。
触れた頭がポカポカするような、
「上原くんの手ってすごいね」
「ん?どうして?」
「落ち着くの、上原くんに触れられると」
「落ち着く、だけ?」
色気のある瞳に見つめられてわたしの心拍数は急上昇した。
「上原くんってズルい」
「すごいの次はズルい?どして?」
恥ずかすくて、絶対赤くなってる顔を見られたくなくてギュッと彼に抱きついた。
「上原くんといるといつもドキドキするの。だから、ズルい」
「もっとドキドキさせてあげたいけど、唯さん残念。時間です」
ほら、と言う彼と同じく時計に目をやると学校に行く時間になっていた。
「あっ、行かなきゃね」
「だな。今日は講義昼までだろ?一緒に昼メシ食おう」
そう約束してわたしたちは一緒にマンションを出た。