死のスケッチブック
「えっ?」

「もう、描いちゃったの。だからムリ。待てない」

「何を、言って…」

本当は分かっていた。

けれど理解はしたくなかった。

「だから真名、スケッチブックはアタシの部屋の机の上に置いてあるから…。何とかして処分して。じゃないと、アタシみたいなコはまだまだ増え続ける…!」

「実花っ!」

「それじゃあ、さよなら。真名。アタシみたいなのと、友達でいてくれて、ありがとう」

「おいっ!」

 ぶつっ。

…そこで電話は切れた。

「ウソ、だろう…」

真名は全身から血の気が引くのを感じた。
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