死のスケッチブック
「…キライだが、ムリだな。そのスケッチブックの最後の使用者は実花だ!」

「っ!」

女の子は唇を噛み、制服のポケットからカッターナイフを取り出した。

「まさかっ…!」

駆け寄ろうとした真名だが、遅かった。

すぐに刃を出し、自分の首に当て、女の子は引いた。

 バッ!
 
スケッチブックに、女の子の血が飛び散った。

「なっ!」

女の子の体が、ゆっくりと床に倒れた。

真名はポケットからハンカチを取り出し、女の子の元へ行った。

そして傷口にハンカチを当てるも、血は止まらず、床にポタポタと落ちていく。
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