死のスケッチブック
「その営業スマイルと胡散臭い口調は止めろ! お前の本性を知った後だと、尚更気持ち悪いわ」

「酷いですねぇ。―まっ、こっちの方が楽なんだけどな」

そう言って大きな欠伸をする魅弦に、封筒を差し出した。

「ほれ、筆の料金だ」

「あいよ」

魅弦は札束の枚数を数え、口笛を吹いた。

「随分多いな」

「一応注文にそった物を取り寄せたからな。礼はキチンとするさ。…経緯はともかくな」

「良いしつけをされたんだな」

「ほざけ」

言い捨てた後、真名は店内を見回した。

「―で? 何からすればいいんだ?」

「ん?」

「バイトだ、バイト。お前から言い出したんだろうが」
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