秘密
「…よし。設定終りっと」
パタンとパソコンを閉じると、
「お疲れ様、さっそくだけど、シロ、お風呂に入れてくれる?牛乳でベトベトで…」
「あはは。だろうな?皿に浸かってたもんな?」
立ち上がりクローゼットから着替えを出して、奏からシロを受け取る。
「…シロ、お前牛乳臭っ!」
「綺麗に洗ってあげてね?」
「うん。行くぞシロ」
シロを連れてバスルームへ。
シャワーをかけてやるとシロの毛がペッタリとなってしまって、大きな黒い瞳が怯えたように見開かれていた。
その濡れた黒い瞳が何となく奏に似ているもんだから、つい口元が緩んでしまう。
ペット用のシャンプーなんか無いから、俺のシャンプーでゴシゴシと洗ってやった。
明日、シロに必用な物買ってこないとな。
小さいから直ぐに洗い終わって、タオルで拭いてやりその場でドライヤーで乾かす。
ペッタリの毛がふんわりとなって、拾って来たときよりもさらに膨らんで見えた。
「ほら、奏のとこに行け…」
ドアを少し開けてシロを出してやると、
「わあ、シロ、ふわふわ。綺麗になったね」
奏の声を聞きながらドアを閉める。
手早く俺もシャワーで入浴をすませて髪を乾かし(ついでに歯磨き)バスルームを出ると、シロは奏の膝の上で丸くなっていた。
こいつはまた…
しつこいようだが、またもやシロに嫉妬してしまう俺。
「…奏も、シャワー浴びてくれば?」
「え?…うん…じゃあ、シロお願いね?」
奏がシャワーしてる間にシロとベッドに寝そべり、シロのふわふわになった身体を撫でてやる。
……お前はいいよな、奏に甘えられて。
暫くすると奏もシャワーを終えて戻ってきて、
「シロ、寝ちゃったね?」
ベッドの隅に腰掛けた。
「うん」
「可愛いね?」
「俺が?」
「違うよ、シロが」
「…なんだ、がっかり…」
「ふふふ…」
奏もシロを挟んでベッドにころりと横になる。
微かにシロと同じ香りが流れてきたのは、同じシャンプーを使ったから。
と言う事は俺も同じ香りな訳で…
次第に瞼が重くなり、同じ香りに包まれながら徐々に意識が遠退いていった…