秘密
◇◇◇








「あっ!マサキくん!今ズルしたでしょ?」

「はあ?ズルなんかしてねーよ」

「いま、チラッと見てたもん!」

「見てねーし」

「見てた!いまの無し!やりなおしー」


マサキ君とまりあちゃんと私で、病室でババ抜きをしていたら、何時ものようにまた言い争いを始めてしまった二人。


マサキ君はちょくちょく私達の病室に遊びに来るようになり、三人でトランプやゲームをしたり勉強会をしたりと、お互いに退屈しない入院生活を過ごせていた。


「だからズルなんかしてねーって!」

「してなくてもやりなおし!」

「まりあ…、自分が負けそうだからって…いっつもやり直しばっか…」

「ちっ、ちがうもん!」

「あー、はいはい。わかったわかった、やり直しね」

「あっ!今度はまりあがくばる−」


トランプを纏めたマサキ君からまりあちゃんはトランプを奪い、それをベッドの上に配り始めた。


マサキ君とまりあちゃんは、言い争いはするけど、ホントの兄妹みたいに仲が良くて、見ているだけでも微笑ましくて、つい口元が緩んでしまう。


「で?今度は何やるの?」

「ババ抜きー」

「またババ抜きかよ、違うのやろーぜ」

「まりあ、ババ抜きしきかルール知らないもん…」

「は?コレだからガキは…、他のやつ教えてやる、ポーカーとか大富豪とか」

「マサキ君、まりあちゃんにポーカーや大富豪はまだ難しいかも」

「奏さんは何やりたい?」

「そうだなー…」


8歳のまりあちゃんでも覚えられそうな簡単なゲームかぁ…


「7並べとか?」

「7並べ?まりあそれやってみたい!」

「じゃ、次は7並べな。まりあ、カードの中から7だけ出して」

「なんで7だけ出すの?」

「そう言うルールなの。いいから出せ」

「はーい」




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