神様、恋をください。
『ちょっと、トイレ行って来る。先病室、戻ってて!』

「おう!」

なーんてね。トイレに行くなんて嘘。

プレゼントを早く開けたかったんだよ。

“約束”を破ることは嫌いだけど、

今日くらいは_____。


プレゼントは正方形をしていた。

小さな箱だった。

『フーーっ。』

深呼吸するほどの事じゃないけど

深呼吸してから_____。

『嘘!?』

中からでてきたのは、

爆弾。っでもなくて

ビックリ箱。っでもなくて


_____ネックレス。

と、1枚の紙きれ。

?????????????????????!!!

って気持ちになった。

帰ってから開けろって

こういうこと?

そういうこと?

どういうこと?

自分の頭の中が混乱してきたので

これ以上深く考えないことにした。


「杏ちゃんお帰り!!お兄ちゃん帰っちゃったよ!」


なーんだ、

待っててくれなかったんだ。


「杏ちゃん...お誕生日おめでとー」


今年の誕生日。

それは今までとは違かった。

おめでとうの声。

それは華恋じゃなく、

同室の菖でもなく___

“慶仁”だった。






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