きみの声がきこえない

圭司くんへの罪滅ぼし?


いや、

陽介も陽介自身のためにやってたのかもね。


人を助けることで、

自分が生きていてもいい理由を作ろうとしたんだろう。



その痛みは、

きっと理解されるよ。


こんな能力がなくたって、

あたしはきっと理解しようとしたはずだ。


どんなに深く傷ついても。




だからもう大丈夫だよ、

陽介――。


< 93 / 100 >

この作品をシェア

pagetop