ご主人様に首ったけ!
「やっぱりね。
そんな事じゃないかなと思っていたんだ。
露がいた部屋からここまではそんなに距離があるわけじゃないのに、来るのが遅かったからね」

「お迎えにきてくださったのですか……?」

「うん。
なんとなく露は迷子になりそうな気がしてたから」

「うっ。すみません……」

「はは、謝らなくていいよ。
僕が好きでやっている事なんだから」


霧様の眩しいくらいのその笑顔に、私の心は、きゅぅっと締め付けられる。


こんな笑顔見せられたら、誰だってときめいちゃうよっ。


「さ、露。僕の部屋へ行こうか。今度はしっかり覚えてね?」

「はいっ、が、がんばります!!」

「ふふ、じゃあ行こうか」

「ひゃあっ!?」

「ん?どうしたの?」

< 42 / 374 >

この作品をシェア

pagetop