ご主人様に首ったけ!
早く言わないと時間がなくなってしまうよ、と霧様は私を急かす。


そこまで言われてしまっては、霧様のご好意を無駄にする訳にはいかない。


うーん。

行きたいところかぁ。


……。

あっ!!


「あの、それじゃあ……」

「ん?」


しばらく悩んだ末に浮かんだその場所。

大好きな人とそこでデートをしたいと思っていたその場所。


もしかしたら笑われてしまうかもしれないけど、思い切ってその場所を口にした。


「……ん」

「え?」


でも、霧様の綺麗な瞳にに見つめられると恥ずかしくなり、つい小さな声になってしまい、霧様に再び聞き返されてしまった。


「どこ?」

「あの、喫茶店に……」

「えっ、喫茶店?」

「はい……」


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