貴方の恋人になりたいです
信じらんない!
あの男、ほんとになに考えてんのよっ!!
鏡を見ると、着物のはだけた合わせ目から朱い痕を見つけた。
着物を正すと、なんとか隠れる場所だった。
ほんと腹立つ。
あのセクハラ男!!
ふと、さっきまでアイツが座っていた座椅子に目をやると、そこには見慣れない箱がポツンと置いてあった。
「なに、これ。」
アイツの忘れもの?
よく見ると、ラッピングされたリボンにカードが挟まれてあった。
ほんとうはこういうのって、勝手に見ちゃいけないんだろうけど、あんなことされた私がアイツに気をつかってやる必要なんてないっ!
ピラッとカードを開くと、綺麗な字でこう綴られていた。