貴方の恋人になりたいです
「また意地はったんでしょう?いつも素直が一番って言ってるのに」
呆れたように摩美が私を見るので、ムッと頬を膨らませた。
「いつだって素直だもん…」
「利緒さん以外にはでしょう?」
ぁぅ…………
「顔合わせれば、自然とお礼言えるんじゃない?今から会いに行けば?」
「また可愛くないこと言うかも……」
「大丈夫よ、朔良は態度に出るタイプだから」と、意味深なことを言った。
言っている意味がわからず首を傾げると、摩美はさらに笑みを濃くした。
「ま、なるようになるわ。なにかあったらまた聞くから頑張って」
そう言って部屋を出て行った。
「なるようになれ、か…」
小さくそう呟いて、私は行動をおこした。
部屋着の着物から、白いワンピースに着替えた。
少しだけメイクして、髪をとかし、姿見でチェックした。
よし、これで大丈夫かな。
「グロスよし、髪型よし」
そして昨日貰ったネックレスをつけた。
いざ出かけようと気合いをいれて廊下を歩いていると、曲がり角でばったり゙彼゙と鉢合わせた。