KAGAMI


そんな馬鹿な事を考える。

先輩は超能力者なのかも…
あ、ごめんなさい

超能力者説まであげて、先輩を伺う。


ひどく喉が渇いて、途中で買ったパックのお茶をゴクゴクと飲んだ。

「あ、そんなにお腹空いてる?早く食べよっか!」

先輩が芝生の上に腰を下ろしたのを、アタシは意味もなく見届けた。
なのに先輩は、何を思ったのか…、

「あ、汚れちゃうよね!ごめんな、無神経に外で食おうなんて言って。」

と言う。


「こんなとこ、汚いもんな。座れないよね。この上に座んなよ」

先輩は自分が来てたブレザーを脱いで、芝生の上に敷いた。


気がつく人だなぁ、と純粋にそう思った。

はっと我に返り、否定する。


「いえ、大丈夫ですよ。先輩のブレザーの上になんか座れません!」


それに、だんだん温かくなってきたからとは言え、まだ肌寒い冷たい風が吹いている。

「まだ風も冷たいし、風邪ひいちゃいますって!着ててください。」


立ち尽くしたままボーっとしてたのは、汚いと思って座れなかったからじゃない。

「ははっ優しいな、赤澤は!」


一瞬固まった先輩は、また白い歯をチラっとさせて笑う。


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