KAGAMI
傘が売ってるはずのコーナーに、傘は1本も無かった。
そういえば今日の予報は晴れだった。
車に乗ってる時に急に降りだしたんだった…
今日は厄日か…
と、俯いた顔をあげてコンビニを出る。
「……」
いや、そうでもなさそうだ。
信じられない。
目の前には、会いたくてたまらなかった人。
「想太くん…?」
どうして、君が
「…麻子さん」
平日の、午前中なのに。
普段なら、あのベンチに居るはずなのに。