激愛パラドックス
「あれれ〜?あの子って雅也の連れの子じゃん!」




へ…?

髪を明るく染めたギャル男みたい人は明らかに私を見ている。


「ユキ、あんた超有名人じゃん!」



好は興奮して私の肩を揺すってくる。



や〜め〜れ〜!



揺れている間、その集団の中に一際目立つ人物と、目が合った。



「…は?あぁ、本当だ」



とても冷めた目でそれだけ言うと、私達に背を向けて歩き出した。



重低音で感情の無い、耳に残る声。

キレイな切れ長の二重に、筋の通った高い鼻。


その辺の芸能人なんかより、全然カッコイイ……。



胸がザワザワと騒ぎ出す………。



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