戀愛物語
始業式も終わり、今日の学校は午前中で終了した。
結局みことは、転校生に対する胸のわだかまりを取り除く事が出来なかった。
話しかける事も出来ない、意気地なしな自分に嫌気がさす。
しかし全く改善できず、落ち込んでしまうだけだった。
「…三森、巡…くん」
今日の帰りは一人。
いつもは遡羅と一緒に帰るのだが、先生に呼ばれているからとつい先ほど別れの挨拶をしたばかりだ。
しかしそれでよかったと思っている。
今はどんな話題で話し掛けてくれても、三森巡のことで頭が一杯になってしまうだけだ。