戀愛物語
けれど今回は、唇が触れ合う寸前で巡がみことを引き離した。
少しよろめきながらベッドへと腰掛け、顔を覆う。

様子が変わったことが気になり、みことは一歩踏み出した。
そっと秀真の肩に触れる。

「三森くん…?」

名前を呼ぶ。しかし何も反応がない。
ここにいていいものかと思ったが、出て行こうとしたら巡は抱きしめて来た。
行くな、とでもいうように。

考え過ぎかもしれない。でも、みことにはそう思えてならなかった。
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